JCBカードに新たなサービス開始 ラウンジ・キー
1月からJCBカードに新しいサービスが開始されました。空港のラウンジが利用できる「ラウンジ・キー」というサービスです。カードの種類によって使い方に注意点がありますので、新サービスについて紹介します。
1.ラウンジ・キーとは
ラウンジ・キーは、プライオリティパスを発行する会社「the Collinson Group(ザ・コリンソン・グループ)」が運営しています。世界100か国、1,100か所の空港ラウンジが利用できるサービスです。プライオリティパスは1,,300か所なので、利用できるラウンジの数は少し少ないですね。
ラウンジ・キーで利用できるラウンジは、プライオリティパスで利用できるラウンジをほぼ同じです。ですから、プライオリティパスを持っている人は、ラウンジ・キーのサービスを使う必要はないと思います。
ラウンジ・キーとプライオリティパスの大きな違いは、提示用カードの有無です。JCBザ・クラスやJCBプラチナではカードを発行し、申し込みをすることで無料でプライオリティパスを発行してくれます。それに対し、ラウンジキーは、クレジットカードの付帯サービスなので、クレジットカードを直接提示することで利用できます。
また、プライオリティパスは無料発行対象のクレジットカードを持っていなくても、直接申し込みができます。それにたいしラウンジ・キーは、直接申し込むことはできません。
利用料金も違います。プライオリティパスの場合、本人は無料、同伴者は有料(料金や無料利用できる人数は各クレジットカード会社によって異なる)に対し、ラウンジ・キーは、クレジットカード会社ごとに無料回数が変わってきます。JCBの場合は、ザ・クラスであっても一律32ドルの料金になっています。プライオリティパスを発行してもらって、プライオリティパス利用でラウンジに入った方がいいです。プライオリティパスなら、本人、同伴者1名が無料、同伴者2名目からは2,200円と他のクレジットカードに比べ、利用料金がお得になっています。
JCBのHPでも、
JCBザ・クラス、プラチナ、ゴールド ザ・プレミア本会員の方は、引き続き「プライオリティ・パス」をご利用ください。クレジットカードを提示されると有料サービスとなりますので、ご注意ください。
と書いてあります。
ラウンジ・キーで利用できるラウンジはこちらから検索できます。検索には空港コード(3桁のアルファベット)が必要です。検索用スマホアプリもありますが、提示用カード画面はないので必ず対象のクレジットカードを持っていきます。
2.空港ラウンジって何?
空港ラウンジは、制限エリア外にあるものと制限エリア内にあるものがあります。成田空港の場合、制限エリア外にあるラウンジは、航空券とゴールドカードを提示することで入れます。このラウンジでは、缶ビール1本が無料、おつまみの柿ピー、ソフトドリンクが自由に飲食できます。新聞や雑誌も置いてあり、コンセントもあるので充電もできます。ただし、制限エリア外なので、ここでゆっくりしすぎると、セキュリティチェックや出国検査で予想以上に時間がかかると搭乗に送れる危険性もあります。
それに対し、制限エリア内には各航空会社がビジネスクラス利用者や上級会員向けにラウンジを持っています。こちらは、食事やアルコールを無料で提供しています。シャワーを完備しているところもあります。ただし、航空会社のラウンジなので、ANAラウンジならANAの搭乗券、またはスターアライアンスに加盟している航空会社の搭乗券が必要です。
制限エリア内には、もう一つのラウンジがあります。それがプライオリティパスで利用できるラウンジです。このラウンジのサービスは各航空会社が持っているラウンジと同じように食事、アルコール、シャワーなどのサービスを提供しています。こちらは、航空会社や搭乗券のクラスに関係なく利用することができます。自社ラウンジがない場合には、各航空会社では、ビジネスクラスのお客さんに利用券を渡すこともあります。
残念ながら成田空港や羽田空港には、制限エリア内に利用できるラウンジがありません。
3.JCBのサービス(2020年1月開始)
・対象会員
JCBグループ発行のJCBザ・クラス、プラチナ、ゴールド ザ・プレミア、ゴールド会員(家族会員の方も含みます)※一部利用できないカードがあります。
・利用料金
1回32ドル(同伴者も32ドル)
・利用方法
①対象のクレジットカードと航空券を提示して入室する。
②人数などの記載を確認し、サインする。
③後日提示したクレジットカードから利用料金が引き落とされる。
4.桃園空港での失敗
桃園空港のプラザプレミアムラウンジの入口に利用できるカードや空港会社の表示がありました。そこにはクレジットカードのアメックスやJCBも書いてあったので、利用できるか聞いてみました。この時点で利用できる=最低でも本人は無料と考えていました。
小金虫はプライオリティパスを提示。当然OK。オットはSPGカード(アメックスブランドがついています)は使えないとのこと。友人はJCBプラチナ家族カードを提示。使えるけど料金はクレジットカード会社に問い合わせてくださいとの返事でした。
当然小金虫も友人もラウンジ・キーのサービスが始まったことを知りませんでした。
帰国後、ザ・クラスのメンバーズデスクに問い合わせると、空港ラウンジを利用するのにクレジットカード提示では利用できないことになっているとの返事でした。JCBプラチナの提示で入れたことについては、はっきり理由が分かってないので利用料金も分からないとの返事でした。今、思えばラウンジ・キーのサービスが始まったばかりで、ザ・クラスのオペレーターさんも十分理解していなかったのだと思います。
後日友人にカード請求の確認をしてもらったところ、請求額は7,140円でした。これはラウンジ・キーの利用料金32ドル二人分に相当する金額でした。
ザ・クラスのプライオリティパスを提示すれば、本人、同伴者1は無料。同伴者2、同伴者3は各2,200円で利用できます。プライオリティパスを提示して4人一緒の方が4,400円で済んだのに、勿体ないことをしました。
ラウンジ・キーの案内メールが来たのが2月になってから。遅すぎました。
5.まとめ
・ザ・クラスやJCBプラチナのようにプライオリティパスを発行してくれる場合は、人数が多くてもプライオリティパスを使うのがお得です。JCBザ・クラス、プラチナ、ゴールド ザ・プレミア本会員の場合、このサービスが使えることになっていますが、メリットはありません。プライオリティパスを忘れてしまったときにラウンジが使えるということですが、32ドル払うかちょっと疑問です。
・対象カード4つの内、3つはプライオリティパスを発行してもらえるので、実質的な対象カードはゴールドカードのみです。今までプライオリティパスを自分で申し込み、年会費を払っていた人には、利用分しか料金が発生しないので、このサービスの方が安上がりかもしれません。
・JCBの発行カードでは、ラウンジ・キーが無料で使えるカードはありませんでした。しかし、回数に制限がありますが無料で使えるクレジットカードがあります。年会費が1番安いのは住信SBIネット銀行のミライノカードトラベルゴールドです。年会費10,000円で発行でき、年6回まで無料でラウンジ利用ができます。同伴者や7回目以降は32ドルの利用になっています。年に数回の海外旅行なら、このカードで十分ではないでしょうか。3回ラウンジ利用で年会費はペイできます。